心臓に内在する神経叢(心臓神経叢)は、求心性神経(狭心症時に胸痛を感じる知覚神経など)・交感神経副交感神経からなり、「little brainを形成する」と表現されます。心臓神経叢の研究は、心臓神経叢刺激による血圧や脈拍数への影響など、主に生理学的に行われています。一方、これら3種類の神経の分布やそのメカニズムなど、分子レベルでの研究はほとんど行われていません。この分子レベルでの謎に迫るために、神経トレーサー色素を使った3次元トラッキング法と単一細胞解析を融合した研究が行われました。